私はいわゆる地方都市に住んでいる。ごく最近までここでは、私立校は公立校の滑り止めに受験するもの、だから頑張って勉強して公立に受かるのが学費もかからず親孝行と言われてきた。高校の場合も大学の場合も同じだ。しかし最近その私立校が新たに中高一貫の学校を設立し、難関と言われるレベルで中学受験を行い、ハイグレードな教育をするという流れに変わってきた。それに続いて公立高校もいくつか中高一貫に移行している。とはいえまだまだ中学受験など珍しいのか、受験や合格発表の日は地元TV局のニュースで話題となる。都会化してきたのかなあ、と思っていたが、お子さんが中学受験をするという知人らに聞くと、受験の理由は「高校受験をしなくて済むから」だそうだ。もっと子供の夢を語ってくれるのかと思っていたので、少し拍子抜けしてしまった。